汗と夏
最速で梅雨が明けて、猛烈な暑さです。
6月から続く連続猛暑日の更新。
思えば上半期は何もかもが早かったです。
下半期に入って、これからどうなるのでしょうか?
このまま早まるなら、秋も早くくるのかしら?
それとも噂通りのスーパー猛暑が来るのでしょうか?
とにかく、この暑さをどう乗り切るかが問題です。
先日までドイツに出張していた院長は、寒くてセーターに暖房と言った気候から、
帰国していきなりのこの暑さに溶けそうです。
患者さんも、皆さん汗びっしょりで来院されて、
疲れてすごく眠いとおっしゃる方がとても多いですね。
人は体温が上昇すると汗をかいて熱を発散させます。
通常は汗腺でろ過された水とわずかな塩分が分泌されるのでサラサラとしていて、
蒸発するときに身体の熱も一緒に放散してくれるのですが、
この「ろ過作用」が十分作用しないと、体内のミネラル分や老廃物が多く混じるようになり、
ベタベタとした濃い汗になります。
このベタベタの汗は蒸発しにくく、いつまでも体にまとわりついて汗腺の働きを阻害し、
体温調節の効率を悪くしてしまいます。
また、湿った肌にエアコンなどの冷たい風が当たると、
身体の中の熱はそのまま体表だけが冷えるので、自律神経が混乱して不具合を起こし、
風邪をひきやすくなったり、呼吸器系の不調、筋肉を引きつれなどを引き起こしたりします。
更に、不純物の混じった汗は皮膚を刺激して、あせもや湿疹を助長します。
そして体内に必要なミネラル分が損出してしまうので、体力も消耗しててしまいます。
このようなベタベタする「悪い汗」はどうして出るのでしょうか?
先程、「汗腺のろ過作用が低下するとベタベタ汗が出る」とお話ししました通り、
一番の原因は汗腺の不具合です。
人は暑いと、血液を使って汗の元を作り、そこに含まれるミネラル分や老廃物をろ過して汗として分泌していますが、長時間暑いところにいたり、一気に大量の汗を掻いたりすると、
汗腺のろ過が追いつかず、ろ過しきれないまま汗を分泌してしまいます。
逆に、ずっとエアコンが効いた部屋にいると、汗腺は「汗を作らなくてもいい」状態にスイッチしてしまうので、今度は暑い場所に出て動いても、なかなかろ過作用が正常に作動できず、
ベタベタ汗がでてしまいます。
また、疲労や身体の不調やストレスがかかれば、
やはり自律神経が失調して汗腺の調節が上手く行かずにベタベタ汗になります。
まず、汗をこまめに拭きましょう。
そして、水分補給を欠かさないこと。
それから予防として、エアコンの温度は高めに設定して、時々外の空気に当たる。
そして、急激な変化などに耐えられる汗腺にするために、
入浴後手足、顔に水をかけて自律神経を鍛えましょう。
これは、この後くる秋冬の陽気の変化にも対応できる体を作ります。
また汗を掻くだけで体力を消耗する夏。睡眠不足は厳禁。
そして、だるいからと言ってダラダラするのも厳禁。
夏は活動の季節です。身体は常にエネルギーを外に放出しようとしています。
それなのに、エネルギーを内に溜めてしまうと、内側でエネルギーが暴れるので、
思わぬ体調不良を引き起こし、夏が過ぎ去った後も残ってしまいます。
朝も早く起きて夜はぐっすり寝る。どうしても疲れたときは、短めの昼寝を。
それから身体の余分な熱を鎮め、良い発汗を促すのは、スイカやキュウリがオススメ。
それから、自律神経の暴走を鎮めるのは、酸味と苦味です。
苦瓜や梅、柑橘類などを取るのもいいですね。
暑い時には麦茶もいいですが、常温で。
熱い番茶に梅干しをひとつ入れて飲むのもさっぱりしていいですよ。
コメント
コメントを投稿