楽しいキムチ作り

 

気温がぐっと下がって、街行く人もコートやダウン姿が多くなってきました。

立冬も過ぎて、季節はいよいよ冬。

ぷっくりした白菜がスーパーや八百屋さんの店頭にならび、いよいよ旬を迎えます。

白菜は煮てよし、炒めてよし、サラダでも美味しい。

寒くなったこの時期、鍋に入れたら最高ですよね。


中国では豆腐、大根とともに「養生三宝」の1つに挙げられていて、古くから精進料理の食材っとされています。

「養生三宝」とは、冷と温との両方を持ち合わせた食材であり、

一緒に炊き合わせるとその相乗効果で淡白な味と深みのある旨味を醸し出し、

滋養強壮と体力や免疫力を高める優れた惣菜です。

特に白菜は酒毒を抜くと言われ、優れた解毒作用と飲酒によって不足した水分を補給してくれる優れた食材です。


そんな旬の白菜を使って、先日、治療院の有志で「キムジャン」をしてみました。

「キムジャン」と言うのは、旬の白菜をシーズン分のキムチを一気に漬けるという、

この時期の韓国の風物詩で、韓国料理好きとしては、いつかやってみたいなと思っていたのです。


白菜キムチには、白菜と唐辛子だけではなく実に多彩な食材が入っているんです。

それらが混ざり合い、発酵することで深い味わいを作り出しています。

具材は地方、各家庭によって様々ですが、今回は、唐辛子、ニンニク、生姜の他に、

大根、人参、梨、玉ねぎ、ニラ、をチョイス。

そこにアミの塩辛と梅エキス、麦芽水飴などを加えて味を整えます。



今まで自分がちょっと食べる分だけは漬けたことはあったけれど、今回は白菜10株分。

そうすると大根も6本、人参10本、梨、玉ねぎは6玉と、大量の野菜を使うことになり、

ダンボールに山と積まれた野菜の前にドキドキしてしまいました。

でも、実際にキムジャンを経験したことがある患者さんに聞いたら、

本場では50株〜100株くらい漬けるのだと教えてもらって、唖然としました。



まず、前日の夜にみんなで白菜を4等分して洗い、塩もみして塩水に漬けて一晩置きます。



そして当日は朝から、塩漬けした白菜を絞って水切り。

一晩漬けて小さくなっても、白菜を絞るのは結構力仕事!

でもそれだけでは絞りきれないので、白菜を並べて水切りします。



その間に白菜に挟む具をスライサーで切ったり、すりおろしたりするのがまたひと仕事。

玉ねぎのすりおろしは、涙なしではできません笑



号泣しながらすりおろしていたスタッフちゃん、がんばった!



材料が全て揃ったら、今度はそれを混ぜ合わせてヤンニョム(たれ)を作りです。

唐辛子やアミの塩辛などの調味料を混ぜた真っ赤な液体の中に、

下ごしらえした野菜を混ぜていきます。

唐辛子の辛味、砂糖や野菜の甘み、アミの塩辛の塩味、ニラや生姜の苦味。

そして発酵することにより出てくる酸味。

キムチは東洋医学でいう五味がバランスよく混ざった総合健康食と言えますね。

キムチだけでなく、納豆やヨーグルトなどの発酵食品は身体のバランスを整え免疫力を高めると言います。

コロナやインフルエンザの声が聞こえてくる今、発酵食品は身体の中から身を守ってくれます。



スプラッタのような赤いドロドロの桶に手を突っ込む感触が、ふふ、気持ちいい。

でもあまりの量に、ゴム手袋が沈んじゃう。

結局途中で溢れてしまって3つに分けました。←どんだけ?(^^;;



色鮮やかなヤンニョムを今度は白菜の間に詰めていきます。

「美味しくな〜れ」

手間はかかるけれど、詰めるのは結構楽しい。

詰めたものはジップロックに入れて空気を抜いて出来上がり。



こんなにたくさんできあがりました。





キムチの材料を切っている間に、ポッサムやチャプチェなんかも手分けして作って、

キムチができあがったお祝いもしました。

労働後のごちそう、美味しかった〜❤️


こんなご時世でなかなか旅行にも行けず残念ですが、

こんなふうに韓国の雰囲気を味わって、旅行に行った気分になりました。


今また感染者が急増して、これから年末にかけてまたstay homeを余儀なくされ、

こんな風な集まりもなかなかできなくなりそうですが、

それでもただウチにこもって悶々と過ごすしていないで、

限られた中でも自分なりに楽しめることを見つけることが、

コロナ渦の中で健やかに過ごす秘訣なのではないかと思います。




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