暑いけれど秋の養生を
9月になりました。
空には鰯雲が見られるようになり
どことなく秋の気配を感じます。
でも、天気予報によるとまだまだ酷暑は続く
とのことで辟易してしまいます。
季節はとっくに秋なのに気温は夏のまま。
今年はいつまで暑さが続くのでしょう。
どんなに暑くても、
暦の上では今はもう季節は秋で、
秋の気の「燥」という気が作用しています。
「燥」というのは文字通り「乾燥」作用のあるエネルギーです。
でも、まだ酷暑による「火」の気の熱が加わっているので、
地表はカラカラに乾いて硬くなっています。
今は土用なので、雨が降って空気中には湿気が漂いますが、
地表までには届きません。
ところどころ豪雨が降ったりするけれど、
各地のダムの水もそこが見え始め、
カラッカラな状態はまださらに続きそうで、
農作物が心配です。
この状況は自然界だけでなく、
私たちの体も同様で、
熱と燥によるダメージは深刻です。
体表を守る皮膚も鼻や喉の粘膜も、
カサカサと乾燥して機能せず、
外邪の侵入を容易に許してしまうことになり、
風邪や感染症にかかりやすくなります。
また、血は水分不足でドロドロになり、
流れにくくなりますから
心臓や肝臓に負担がかかっています。
今年も酷暑が続き、冷房なしでは生活できません。
24時間ほぼ冷房の中にいるという人も多いはず。
外気温が体温より高くなる今、
外との気温差が10℃くらいありますよね。
体のためには外との気温差が5℃以下を
推奨されていたことを考えると
様々な不調を訴える人が多いのも理解できますよね。
例えば、最近夜中によくふくらはぎが攣る
という声を聞きますが、
これは体からのSOSなのです。
ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれ、
滞りやすい下部の静脈血を
筋肉の収縮によって押し上げて、
血流の流れを助けています。
ふくらはぎと心臓は結びつけにくいですが、
ふくらはぎは心臓の代弁者とも言えます。
これがもし、本当の心臓に起こったら?
大変なことになりますよね。
少量でいいですから、
こまめな水分補給を心がけましょう。
夜中に足が攣りやすい人は、
枕元にペットボトルや水筒で水を常備して、
よる寝る前や夜中に起きた時、
朝の起き掛けに飲むといいでしょう。
寝る前に水分を取ると
夜中のトイレが気になる人もいるでしょうが、
ひと口ふた口飲むくらいでは、
お小水の影響はありません。
それから、私たちは恒温動物ですから、
体温をいつでも一定になるように
体のシステムができています。
ですから、体を冷やせば冷やすほど、
体の中から熱が生じます。
でもそれは、体温を保持するための熱で、
その熱を作るエネルギーは私たちの命そのものです。
ですから、適温以上に冷やしてしまうと、
命を消耗して老化につながってしまいます。
そう考えると怖いですよね。
そこまでは行かなくても体力の消耗は、
秋の大風邪につながりますから
冷やしすぎないようにすることが大切です。
特にアレルギー症状の出やすい人は、
気をつけないとアレルギーを助長します。
冷房は温度を下げすぎないようにすること。
もし、それができないのであれば、上着を着たり、
レッグウォーマーや丈の長いズボンを履いたりして
冷気が肌に直接当たらないようにしましょう。
そして、もう冷飲物は控えて、
温かいものをお腹に入れて、
体の中から防御しましょう。
お腹が健やかに動けば、
体の巡りも滞りなく流れます。
今は暑くても、もう秋も冬も近づいています。
次の季節に移行するための準備を今のうちから始めましょう。
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