2023年の春の養生法


お久しぶりです。すっかりご無沙汰している間に、季節は巡り変わり

気がつけば桜吹雪と共に新緑が萌え始めました。

あれだけ煩わせたコロナ禍が過去のものになり、誰も彼もが開放感に浸っています。

でもコロナウイルスがなくなったわけではありませんから、これからは「共存」していくことになります。

これはコロナウイルスに限らず、全ての病原菌に言えることですけどね。

恐れすぎる必要はないけれど、これまでと同じように日々の生活に気をつけて

病を寄せ付けない身体を作っていくことが必要です。


さて 春は「動く」季節です。

新学期が始まり、私たちの生活も新しいシーズンに入ったように、

自然界も土の中で眠っていた種が芽吹き始めました。

体の内側に貯めて休んでいた私たちの心も体も、外に向かって動き始めます。

とはいえ、冬の冷たいエネルギーと春の温かいエネルギーの切り替わるこの時期は、

目まぐるしく変化する陽気に、私たちの心も体も不安定です。


しかも、今年は地球上の温かいエネルギーが弱く、人々の身体にも温かいエネルギーが不足気味。

冬に溜めてしまっていた冷えや老廃物を体の外に排出して、新しい季節を迎えたいのに、

なかなかデトックスできずに、体の中にこびりついています。


そのためお腹の力が弱く不安定で、お腹がなんとなく不調な人や、姿勢が悪くなる人が多いです。

人は二足歩行をするために、腹圧で上半身を支え、股関節を支えていますから、

お腹が不調だと、上体を支えられず不安定になるので、転びやすくなったり、

股関節が変に固まり、腰や膝を痛めたりしてしまいます。


また、そのせいで胸や背中が浮腫んで、胸の脇から背中が固まりやすくなるので、

腕を上げにくくなったり、呼吸が浅くなったり、動悸や息苦しさを感じたりする人も多くなります。


気になる症状がある人は、胸の脇や脇腹が硬くなったりしていないか触ってみましょう。

もし固くなっていたら脇腹を摘んでほぐしてあげましょう。

そして胸の脇は肋骨の間の筋肉をさすってあげましょう。

強い刺激はなくても、十分。

息がしやすくなったり、動きやすくなりますよ。


また、思っているよりも体に冷えが残っているので、

積極的に体を中から温めてください。

初夏のような日があっても、もう少し冷たいものは控えてくださいね。

特に今年花粉症がひどい方は冷やさないように気をつけて。

砂糖を使った甘いものもできるだけ控えてくださいね。

白砂糖は体を冷やします。それなのに炎症に対しては助長するんです。

ですからこの時期にアイスクリームや冷たいジュースなどで腹を冷やすとアレルギーがひどくなってしまいます。

反面。適度な運動で汗を流せば、気血が巡り、上手にデトックスをすることができます。

春は良くも悪くも動きやすい季節ですから、正しい方向に動くような養生をすることが大切です。


お腹は食べ物をエネルギーに変えて、体に巡らせる働きがあります。

刺激の少ない食べ物を少なめに食べて、お腹を滋養してあげましょう。


おすすめは野菜スープ。

もし、やる気がなかったり、不安の多い人はお腹が冷えて動きが悪いので

ジャガイモのあたたかいスープや、にんじんのポタージュなどをどうぞ。

ジャガイモとにんじんは疲れた胃腸を滋養し、お腹の中から温めてくれます。


もし、イライラしたり、目が疲れやすい人は

菜の花とアサリのお吸い物や、にんじんとセロリのコンソメスープを。

菜の花、アサリは肝の働きを高め、セロリは気血を巡らせ肝の解毒を助けます。

トマトの酸味の爽快感が目の充血を鎮めイライラを和らげてくれます。


咳が出たり、肌が痒い人は

レンコンのすりおろしスープや、鶏肉とキノコのスープを。

レンコン、きのこ、鶏肉は気を補い肌や粘膜を潤わせるので、

お腹を整え呼吸器やや肌を乾燥から守ってくれます。


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