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寒さに負けないためにー冬の養生法①

立冬を過ぎて、すっかり寒くなりました。 陽射しのある昼間は、まだ上着を脱いで入られますが、朝晩はぐっと冷え込み、 そろそろダウンジャケットやコートの出番です。 ほとばしるような熱いエネルギーを発散していた陽の季節から、 陽が短くなり、気温もめっきり低くなり、冷たい風が吹くと、 陰の季節になったことを実感します。 自然界で陰のエネルギーが増すと、当然私達の身体にも影響を受けて寒さを受けやすくなります。 冷えは身体の巡りを鈍らせるので、体を温める力が弱くなり、代謝や免疫力が低下してしまいますから、 それに伴い風邪をひきやすくなったり、倦怠感や、胃腸の不調が起こったり、 手足の冷えや、悪寒、腹痛、下痢を起こしたり、筋肉がこわばりから、 肩や首のこりやこむら返り、 ぎっくり腰や寝違いなど様々な不具合が出てくるので厄介です。 ですから、この陰の季節を上手に乗り切るには、まず、体を冷やさないことはもちろん、 身体を温めることが大切なのです。 平熱は36.0~37.0℃が普通です。でも、最近は36℃以下の「低体温」の人が増えてきています。 特に冷え性の女性や、高齢者に低体温症体温が多いようです。 その原因の90%は筋肉量の減少が挙げられています。 現代の生活スタイルは、昔より圧倒的に運動不足と言えます。 便利になって、私たちの生活は随分楽になりましたが、その分運動量が著しく減ったため、 筋肉量も低下しています。 筋肉量が減れば、エネルギー消費量も減るので、熱量も減りますから、 体温を維持する力も減るわけです。 そして、体温が1℃違うと、その免疫力は20~30%下がるといいます。 筋肉が少なければ、動きが鈍くなり、鈍くなれば動きたくなくなり・・・。 すると、筋肉はどんどん萎縮硬化してエネルギー代謝の効率がさらに悪くなる・・・。 まさに悪のスパイラルですね。 東洋医学では冬は休息期なので、無理に動かないことが冬の養生とされていますが、 それは昔の生活での運動量を基準にした話です。 現代生活で、そのようにしてしまえば、生きていくのに必要な体温さえ維持できなくなります。 加齢による筋肉量の減少は1年で1%。しかし、何も動かないでいると1日で0.5%減少するそうです