冬将軍の到来!?

冬将軍の到来により、東京にも雪が降り、凍てつく風が吹いています。
今週の雪は幸いにも積もらずに済みましたが、
まだまだ路面は凍結している場所も多いので、転ぶ人が本当に多いです。
寒さに身を縮ませ、恐る恐る歩くから余計に、咄嗟の事態に身体がついて行きません。

凍った路面だけでなく、いろんなところに危険は潜んでいます。
突然の転倒を防ぐには、身体をしっかり支える力が必要です。

おへその下(丹田)にグッと力を入れ、足をしっかり地につけて歩く。
でも、おへその下に力を入れるって、どういうことでしょう?

丹田とは、鍼灸で言うところの「関元(かんげん)」というツボにあたるのですが、
「関」という字は「要」という意味で、「元」は「中心」。
「要の元」という通り、ここは元気を蔵する場所で、上半身と下半身を結ぶ身体の中心点です。
ここは「元気」という生体エネルギーを蔵する場所で、二足歩行の人間は、
ここにエネルギーを集めることで、ここを支点に下半身は「歩く」「走る」といった動きをし、
上半身はひねったり屈んだりという動きをします。
だから、ここに力が集まっていないと動きがフラフラしてしまうのは当然ですよね。

でも、最近は椅子に座っている時間が長くて、姿勢も歪んでいる人が多いです。
日本人は昔は正座の生活をしていましたが、西洋のものが広がり、椅子生活になりました。
しかし、自分の身体にあった椅子に座る人は少なく、その結果、
本来支える場所でないところで支えるため、歪みが生じます。

正しい座り方は両側の坐骨結節(お尻を触った時、感じるお尻の骨のとんがり)
を支点にして座るのですが、深すぎる椅子や足がちゃんとつかない椅子に座ると、
どうしてもそれより後ろで座ることになるので、背中が丸まってしまいます。
背中がまるまると、内腿を広げてしまうので、
ますます身体の中心が緩んでささえることができなくなってしまいます。

こういう姿勢が多いと、身体はちゃんとした中心=関元で支えることができなくなり、
中心のない不安定な身体になってしまいます。

また、高齢になると、「元気」と言うエネルギーそのものが少なくなってしまうので、
関元に力が入りにくくなってしまいます。
そうです。「関元」というツボは、「老化」にも深い関係のあるツボなので、
ここをちゃんと使って力を入れられるようにしておかないと、老化も進んでしまうのです。

ラクだからと、歪んだ姿勢のままでいると、老化は進むし、
不安定なバランスで転びやすなるし、いいことありませんね。

じゃあ、どうすれば力が入るのか?と言うと、
治療院ではよく、「おへそを3センチ上にあげて」と言っています。
よくわからない人は、仰向けになって、パンツを深く引き上げるようなイメージでお腹を凹ませてみましょう。
そう、鬼がずれたパンツを引き上げるようなイメージ(笑)または、きついジーパンのチャックをしめるイメージ…
その時に内腿を閉じてみると、動きがスムーズになってよくわかります。
すると、骨盤が引き寄せられて正しい位置に矯正されます。

これは、関元に力を集めるだけでなく、腰痛予防や失禁予防にもつながりますから
思い出した時でいいですから、やってほしいです。
関元=丹田は、身体の要。
しっかり使うことで、怪我のない安定した健やかな身体を作りましょう。

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