梅雨の湿気を吹っ飛ばそう

梅雨到来。
一時期、真夏のような暑さが雨で鎮まり、4月の陽気に逆戻り。
まあ、この陽気は長くは続かないでしょうが、太陽が出て気温が上がればムッとするような暑さを感じ、
気温が下がれば震えるような冷たさを感じて寒暖の差をますます感じてしまうのは、
梅雨によって湿度が高くなっているからでしょう。

湿気は東洋医学で「湿邪」と呼ばれ、重くて冷たい「水」の性質を持ちます。
これが身体のまわりや中に入り込むと、いろいろなものを取り込んで悪さをします。
例えば熱を取り込めば熱を鬱屈させ、冷えを取り込めばそれを閉じ込めより体を冷やします。
そしてとても重く粘着力があるので、その場所にべったりとくっついて、とてもしつこいのが特徴です。

もともと「湿」というのは、身体の中に溜まった余分な「水」で、
身体の中に溜めてしまうと流れを停滞させてむくみを作り、体が重くなりだるさや息切れ、
動悸、更には倦怠感や手足のだるさ、めまい、頭痛、静脈瘤などの症状を起こしたりします。
そこでこの時期の外からの「湿邪」と連動させてしまうと、更に症状を悪化させてしまいます。
「寝ても寝ても寝たりない」「いつも眠い」と感じるのはこのせいです。

ですから、身体に余分な水=「湿」を溜め込まないことが大切です。
身体の水はけを良くするには、前回もお話ししましたが、汗をかける身体にすること。
ここは身体を積極的に動かすことがミソ。
身体の中を動かして汗やおしっこを出すことが大切なのです。大きく深呼吸をするのもいいでしょう。
サウナなどで強制的に汗を出す行為は、この場合、身体の表面に流れるサラサラした水分を絞り出すだけで、
内の方でこびりついているものは動かせず、却って身体に負担をかけてしまいますから、
注意が必要です。

そして 汗をかいたら汗を掻いたままにしないこと。
身体に熱がこもると、汗を掻いて熱を発散させませすが、
汗をかきっぱなしで拭かないでいると、「湿邪」となり他の邪を取り込んで悪さをします。

そして汗を掻いた分水分を摂りましょう。
身体の中の水は、量が足りていれば巡りますが、足りなくなると内に貯め込む性質があります。飲み過ぎでむくみを心配されますが、不足してもむくみます。
排出した分を新たに摂取することで代謝が促されるのです。
白湯や常温の水を少しずつこまめに取るといいでしょう。

また、「湿」はお腹(脾)ととても関係が深いので、お腹を養うことが湿を追い出す秘訣です。
冷たいものはもちろん、生もの、生野菜、くだものなどもお腹を冷やすものなので、
食べる時間と量に気をつけなければなりません。
また白砂糖をつかった甘いものも身体を冷やします。

身体をあたため湿度を調節してくれるのは、あずき、緑豆、そば、海藻類、乾物です。
特に緑豆は、もやしとして安価で手に入れやすく、調理もしやすい食品ですね。
また、緑豆春さめは乾物になっているので、さらに効率よく水はけを良くしてくれます。
腸の働きを整えるのは、納豆やキムチなどの発酵食品。

この時期旬の梅は、クエン酸が身体の代謝を促して疲労を回復させ、
むくみを解消させてくれます。

水はけを良くする緑豆春雨を梅干しと和えたサラダはいかがでしょうか?
緑豆春雨、梅干しに
腎という元気を保つ機能を補う鶏肉(ささみや胸肉)と
抗酸化作用をもつシソを一緒に和えると、
この時期の身体を養生するのにぴったりな一品となります。
味付けは、さっぱり派ならポン酢醤油、マイルド派ならマヨネーズがおいしいですよ。

また梅干しを入れた番茶は、体を温めるだけでなく、消耗したミネラル分を補給し、
クエン酸で疲労を回復させてれるので、ホッと一息ついたときに一服いかがでしょうか。

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